IPv4枯渇 ソルソル流解説


IPv4ついに枯渇 - 日本は夏には割り当てゼロに



 と、IPv4の枯渇がニュースになりました。

 自分もネットワークに携わる者として、ちょっと語ってみます。
 できたら、初心者にも分かりやすく。
 さすがに、池上彰さんのようにはいかないですが。



 そもそも、IPアドレスってなんじゃらほい? ってレベルの人もいますよね。
 えーえー、一介のユーザだったら、そんなもんで問題ないですよ。



 IPアドレスとは、アドレスという言葉が入っているように、いってしまえば、「電子上の住所」です。
 インターネットに接続しているパソコンやプリンターには、必ず割り振られています。
 携帯電話も然り。
 世の中のネットワークは、IPアドレス同士でのやり取りによって成り立っているわけです。



 んで、ニュースになっているのが、IPv4アドレスの枯渇ですね。



 IPv4と書いて「アイピーブイヨン」とか、「アイピーブイフォー」と呼んだりします。
「ブイヨン」って書くと、なんだか食べものみたいですな。
 オレは料理が好きだからってわけではありませんが、「ブイヨン」って呼んでいます。
 自分の周りだと、「ブイフォー」という呼び方をしている人はほとんどいないですね。



 IPv4アドレスは、32ビットの数値です。
 8ビットを4つに区切り、例えば、以下のような表記になります。

  100.100.100.100

 この100と書いている部分には、0〜255の数字が当てはまります。

 なので、全パターンは、

  256×256×256×256

 だけの数字が存在するわけですね。
 計算するまでもなく、すごい総数だってことはイメージできるでしょう。



 ただし、これらの数値はどれでも自由に使えるわけではなく、
「ここからここまでの値は、こうやって使おう」
 といった具合に、数値によってルールがあります。
 細かく説明すると難しくなるので、はしょりますが。



 ほんで、全世界で使えるIPv4アドレスは42億個以上あり、日本国内では約1億600万個が配分されています。



 枯渇という話から分かってはいたと思いますが、IPアドレスとは有限なものなのです。
 インターネットが始まったときはそれでよかったのですが、時代の進化と共に、このやり方ではついにIPアドレスが足りなくなるときがきてしまったのですな。
 今年の中ごろには、IPv4アドレスが枯渇する見通しがたってしまいました。



 IPアドレスが枯渇したら、新しくパソコンをインターネットにつなぐこともできなくなります。
 さぁ、大変。



 大丈夫です。
 このIPv4アドレスが枯渇することは、何年も前から分かっていたため、通信事業社はずっと準備をしてきたのです。
 それが、IPv6アドレス。



 IPv4やIPv6の「v」とはバージョンの「v」です。
 5番目のバージョンは別の実験用のものに割り当てていたため、次に世の中のネットワークで広く使われるのは、6番目のバージョンなのです。
「アイピーブイロク」と呼ぶのが一般的です。



 32ビットのIPv4は枯渇してしまうので、次はそうなっては困ります。
 IPv6アドレスは、128ビットです。

 表記としては、16ビットずつに「:」で区切ります。
 更に、アドレスは16進数です。



 16進数ってなにー? って人もいるでしょう。
 世で一般的に使っているのは、10進数です。
 10進数では、数字が10個毎に値の重みが変わっていきます。
 16進数では、それが16個毎になっていくわけです。



 10進数では、

   0→1→2→3→4→5→6→7→8→9→10→11

 と数字が上がります。



 16進数では、

   0→1→2→3→4→5→6→7→8→9→A→B→C→D→E→F→10→11

 と数字が上がります。



 10進数の10は、16進数ではAになります。
 16進数の10は、10進数では16です。



 すみません、話がややこしくなってきましたね。



 話を戻します。
 IPv6アドレスは例えば、こんな表記です。

  2001:db8:aaaa:bbbb:cccc:dddd:eeee:1



 IPv4アドレスと同様、IPv6アドレスも全ての数値を自由に使えるわけでなく、ルールがあります。
 これも、説明しようとすると難しくなるため、はしょりますが。



 それで、IPv6アドレスでは、どれだけの総数になるのかというと……。



  340兆×1兆×1兆



 計算しようとしたら、単位がよく分からなくなりますね。
 要は、無尽蔵に使えるってことです。
 約42億個のIPv4アドレスとは雲泥の差です。



 じゃあ、さっさとIPv6アドレスに移行しろよーって思うかもしれませんが、そう簡単にはいかないのです。
 なぜなら、アドレスのビット数や表記が変わるだけでなく、ネットワーク上の動作も色々と変わってしまうのだから。



 IPv4アドレス枯渇とは、大きな問題です。
 次のIPv6アドレスの準備は進んでいるものの、その移行は簡単ではありません。



 ユーザが今まで通りにインターネットが使えるよう、ネットワーク従事者はがんばれ、って話です。



 IPv6にスムーズに切り替わったとき、一般のユーザは今までとの違いに気づきもしないでしょう。
 影では多大な努力があるのですよ。
 まぁ、インフラってそういうものですよね。



 はー、オレもIPv6をもっと勉強しないとなぁ。