告白
いやー、色んな意味ですごかった。
難しいが、ネタバレなしでなるべく詳しく書いてみようと思う。
中島哲也監督といったら、『嫌われ松子の一生』、『パコと魔法の絵本』、『下妻物語』など。
細部までこだわった映像表現と演出、そして、独自の世界観を持っている。
CMのクオリティーで2時間作っちゃうような人だ。
残酷で過激な描写が多々あり、ストーリーも救いがない。
原作は読んでいないが、おそらくはそのまま単純に映画にしたら、何の得るものもない、最悪な形になっていたであろう。
中島監督だからこそ、この話を人に「魅せる」ことができたんじゃなかろうか。
めくるめく映像表現は、それだけでも芸術性がある。
暗く重いストーリーに、ダークな色調を乗っけて、ノリノリのロック音楽に踊る生徒達には、明らかな違和感を覚える。
Radioheadの憂鬱な音楽もマッチしていた。
まず、登場人物にいい人が一人もいないんだよね。
悪人、狂人、変人、KY……以上。
それと、構図が基本的に全て弱い者いじめ。
描写もストーリーも題材も残酷で、全くもってこの映画を受け入れられない人も多いだろう。
完全に賛否が別れると思う。
過剰な描写によってリアリティーを薄めているが、もっと低い次元であれば、現実にもありうる構図であるというのは、監督からのメッセージ性を感じた。
これをリアルに表現しちゃったら、観た人にはショックを与え、現実に同様な行為を増長しかねない。
つい最近でも現実に、中学生の女の子がいじめにあい、裸の動画を色んな人に配られるという事件があった。
この映画は誰から見ても過剰表現だが、根底にあるのは、決して嘘っぱちではない。
それらに加え、役者の演技もいいし、映画として非常によく作られていた。
話もよく考えて作られているが、題材があまりに残酷過ぎるため、どう受け止めるかは人それぞれ。
これから劇場に足を運ぶつもりの人は、観終わった後に残るのはカタルシスか、不快感か。