まほろ駅前多田便利軒


 原作は直木賞や今年の本屋大賞を受賞した三浦しをんさん。
 主演は瑛太さんと松田龍平さんで、他にも個性的な面々が出演。
 監督は大森立嗣さんで、大森南朋さんのお兄さん。
 大森南朋さんもチョイ役で出ている。

 まほろという街で、便利屋稼業を営む二人と、ワケありの客たち。

 ユーモラスで温かい人間ドラマという前触れで観てみたら、めっちゃ好きな映画だった。
 このゆるさはいいね。
 ゆるいけど、軽くはない。
 じんわり心の奥に広がるものがある。

 瑛太さん演じる多田、松田龍平さん演じる行天は、どこか魂が抜けたような印象。
 物語が進むに連れ、二人の哀しい過去が分かる。

 二人の出会いのシーン、そして、最後のシーンから分かること。
 行天が最初に置いていったもの、行天が最後に持っていなかったもの、多田の行動。
 あれは、行天は多田に救われ、多田もまた行天に救われたことを示していると思う。

 辛い過去に向き合えない。
 多田が由良少年にかけた言葉は、自分にいい聞かせているのもあるんだろう。
 なんでも理屈通りに考えられたら簡単だ。
 頭で分かっていることがなんでもできたら、苦労はない。

 にしても、「なんじゃ、こりゃ!」のパロティーはウケた。
 しかも、松田龍平さんじゃなくて、瑛太さんがいうんかい!
 と思ったら、松田龍平さんが「誰の真似?」って。
 こういう小ネタは好きだ。