ソラニン


 宮崎あおいさんが好きなので、映画館で観たかったけど、結局、うまくタイミングが合わなくて行けなかった。
 正直、映画館で観なくてよかったわ。
 期待値ほどではなかった。
 原作は読んでないけど、また違うのかなぁ。

 んー。
 基本的に、出てくる若者たちにまるで共感できない。

 入社2年目で特段、別にやりたいことがあるわけでもなく、仕事もさほどキツいわけでもないのに、ちょっと人間関係がめんどくさくなったぐらいで、「私って向いてないのかなぁ」といいながら、あっさり仕事を辞める宮崎あおいさん。
 夢も仕事も中途半端な、フリーターの高良健吾さん。
 このダメカップルが物語の軸じゃ、そりゃ面白い映画にはならんって。

「大学を卒業したら、この先、ずっとつまらない人生が待っている。
 だから、今ぐらいは、なるべく遊ばせてあげようかなって」

「やりたくもない仕事なんて、そんなんでいいんすか?」

「じゃあ、もし夢が叶えられなかったら、一緒に死んでくれるの?」

 正確なセリフではないが、こんなのがいっぱい出てくる。

「そんな仕事、辞めちゃえば?」といっておきながら、実際に宮崎あおいさんが辞めると、「俺はどうすればいいの?」とかいいながら、めちゃめちゃ動揺する高良さん。
「俺がどうにかするから」といっておきながら、後になって責任放棄する高良さん。

「音楽はやりたいけど、無理に決まっているからやらない」
 ↓
「やっぱり、やりたい」
 ↓
ちょっとがんばる
 ↓
「がんばったけど、ダメだったからもういいや」
 ↓
「実家帰る」
 ↓
「帰るのやめる」

 お前は何がしたいんだ!

 社会人をやっている自分からしたら、若気の至りとしか……。

 あと、夢って連呼されているけど、現実社会で真剣に夢を追いかけている人って、こんなもんじゃないと思う。
 映画の高良さんの姿じゃ、まるで学生ノリの延長にしか見えない。

 一方、よかった点としては3点。

 まず、最後の宮崎あおいさんのライブが思いのほか、本格的だったところ。
 素人ながら、ちゃんとギターを弾いていて、かなりの練習が伺えた。
 NHKの連続テレビ小説では実際にピアノを練習して、3億円事件の映画では、役のためにバイクの免許までとって。
 こういったプロ魂は素晴らしい。

 そして、みんなが気になる歌については……。
 驚いたわ、意外にうまかった。
 自他共に歌が苦手と認める人だが、本気でやればできるのね。
 とりあえず、CMのあの歌は、狙ってやっているというのがよく分かった。

 2点目は、なんだかんだで、切ないところ。
 高良さんとの回想を交えながらのライブシーンは、ちょっと切なかった。

 最後のよかった点は、人によってはちょっと引かれるかもしれないが。

 宮崎あおいさんのH前の声がエロ過ぎる件。
 実際はベッドシーンはないものの、それに発展しそうなシーンが2回ほどあり、そのときの声や絡みがかなりリアルだった。
 もうファンだったら、これだけで映画を観る価値はあるかもしれない。

 基本的には共感できない映画ながら、3点のプラス要素にかなりのインパクトがあるため、総合的にはまぁまぁだった。
 そして、単なる宮崎あおいさん押しの自分はアホだとも思った。