ゼロの焦点
原作は松本清張さんの代表作のひとつで、今年で生誕100年を記念した映画。
今までに何度も映像化されてきたが、自分は全く知らなかったので、純粋に初見として楽しめた。
いまや2時間サスペンスで定番となった、「クライマックスに犯人が崖で罪を告白する」というスタイルは、本作が元ネタ。
本作では「ヤセの断崖」という、有名な場所のようだ。
んで、観た感想としては、主に二つに尽きる。
・怖い
・中谷美紀さんがすごい
まずは、ひとつ目から。
はい、非常に怖いです。
一緒に観に行った相方は、元から怖いのは苦手というだけあって、あまりの怖さに号泣してしまった。
ネタバレしないために、あまりいわないでおくが、直後に何が起きるのか分かりすぎて怖いシーンがある。
あの数秒間は、ジェットコースターやフリーフォールで上っている時間に似ている。
今までにおいらが1番怖いと感じた邦画は『黒い家』だが、これはそれと張るかな。
『リング』や『呪怨』といった呪いや幽霊より、人間の闇が1番怖いと思う。
噂通り、ミステリーとして王道の怖さだった。
続いて、ふたつ目。
主役は広末涼子さんなのだが、この映画は完全に中谷美紀さんが持っていってしまっている。
中谷さんの怪演がすさまじく、広末さんがすげーフツーに見えてしまう。
中谷さんじゃなかったら、映画の面白みがまるで違うものになっていたでしょう。
昭和30年代の話で、当時の時代背景をよく再現していた。
物語のポイントのひとつである、ヒロインがろくに相手のことも知らぬまま見合い結婚したことに関しては、作品発表当時ではよくあったことらしい。
あとは、細かいところをちょこちょこ。
・木村多江さんの演技もよかった。
・西島秀俊さんがすごい体をしていた。
・雪国の映像が美しかった。
・エンドロールの中島みゆきさんが、やや浮いていた。
最後まで飽きさせない、いい映画だった。
今年に観た映画館の15本目で、そのうち実写の邦画6本の中では1番よかった。
まぁ、邦画はそんなにいいものを観に行ってなかったからかもしれんが。