本は10冊同時に読め!―生き方に差がつく「超並列」読書術 本を読まない人はサルである! / 成毛 眞


 副題に「本を読まない人はサルである」とあることからも感じとれるように、完全に上から目線で人を見下した書きっぷり。
 若くしてマイクロソフトの社長にまで登りつめたこの方、確かに頭はいいし、相当な努力をしてきたことも分かる。
 しかし、人間性はとても好きになれなかった。

 本を読まない人と付き合う必要はない。
 趣味は読書。最近読んだのは「ハリポタ」「セカチュー」などという人はどうしようもなく低俗である。

 言い方が激しく、鋭くきつい。
 本を読まない人や低所得者は全くもって価値のない人間だといわんばかり。
 しかし、内容には引きつけられるものがある。

 生活のあらゆるところに本を分散させて配置し、1日に10冊を同時に読むという超並列読書法。
 実践するのは大変だし、集中力も要するが、著者の言い分も分かる。
 面白い読み方だと思う。

 ビジネス本、ハウツー本、ベストセラーなどは読むな、目的を持って本を読むな。
 この辺りも珍しい考え方でしょう。
 これは、人と同じことをするなというのがひとつ。
 他の人と同じことをしても成功はしない、と。
 あとひとつが、すぐに役立つ知識は、すぐに役立たなくなるという著者の持論。

 数多くの本、それも互いに関連性のない本を読むことにより、豊富な知識と発想力がつくらしい。
 目的を持って本を読むのではなく、多くの本を読むこと自体がその人に多大な影響を与える。
 それが仕事の上でも画期的な発想のヒントとなったりして、成功への道につながる。
 本によって得た知識、教養、常識により、会話もうまくなり、社会的地位のある人とも話せるようになる。

 大企業の社長など、成功者はとにかく本を読んでいる。
 本を読む時間がないというのは庶民のいいわけで、忙しい人ほど本を読む時間は作るものだ。
 だと。

 著者も人を選ぶが、本作も人を選ぶ。
 人間的には好きになれないが、読んでいて得るものはあった。