「共感」で人を動かす話し方〜ロジックだけでは思いは伝わらない〜 / 菅原美千子


 自分自身、大学のときは英語ディベートをやっていて、友人もその関係者が多数いる中、ケンカを売っているわけではない。
 むしろ、英語ディベートにも通じるものがある。

 いくら正論でも、いくら論理的に完璧でも、それだけでは人は動かないときがある。

 かのアリストテレスは、相手の行動や考え方を変えるためには、次の3つが必要だと説いた。

�]斥�(ロゴス)
��感情(パトス)
��信頼(エトス)

 ここから、作者はこう考えた。

  行動(または、考え方の変化) = 論理 × 感情 × 信頼

 これらの要素はどれも欠かすことができない、と。

 確かに、いくら口先では立派なことをいっていても、その人自身がテキトーだったら信頼できないし、性格や態度が悪かったら、感情的に敬遠してしまう。

 また、科学的にもそれは証明されている。

 脳の進化は 爬虫類の脳 → 哺乳類の脳 → 人間の脳 と進む。
 爬虫類の脳は「生きるための脳」
 哺乳類の脳は「感じる脳」
 人間の脳は「思考する脳」

 自分たちの脳が物事に反応する順序は、扁桃体から。
 これは「感情」を決定する場所なので、人間はまず、「好きか嫌いか」という感情が反応し、後から理屈づけする。

 従って、感情抜きに物事を理屈だけで考えることはできない。

 ほんで、実際に共感を得るために必要なことは、こんなのがあるという。

・ストーリーで語る
・プレゼンス(ノンバーバル)
・会話反射神経(日頃からの練習による慣れと、会話の型を身につける)
・その他のテクニック

 おいらは滑舌が悪く、早口になるクセがある。
 緊張すると早口になるのは、誰にでも自然なことで、それは心拍数が上がることにより、脳が認識する時間の進み方が早くなるため。
 それによって、自分自身で感じているより、聞いている側には早い言葉になってしまう。

 自分ではちゃんと話したつもりでも、相手に伝わっていなかったら意味がない。

 なので、この本を読んでから早速、次の2点を意識している。

・話すときはなるべくゆっくり
・言葉の1音1音をはっきり、丁寧に

 これだけでも、だいぶ変わってきている気がする。
 まだ早口になるときはあるが、気づいたら直すようにしている。

 誰でも、この本の全てに共感できるとは限らないが、何かしらのヒントが得られる可能性は高いと思う。