ノルウェイの森 / 村上春樹
村上春樹といったら、読書をある程度している日本人だったら、知らない人は少ないだろう。
その代表作とも言えるのがこの小説だ。
ペラペラめくる程度でなら読んだことがあるが、この他の村上春樹の作品を読んだことがない。
そのため、他と比較はできないが、この小説はとても好きだ。
自分の今までに読んだ小説の中では、最高クラスと言っていい。
人によっては、よく分からない話と言われる。
オレの中でも不思議な作品で、確かにこれはこう、という説明はできない。
しかし、小説とは読む分にはそれでいいのだと思う。
評論家や解説者ではないんだから、感じたものに忠実に、面白いと思えばそれでいいと。
ストーリーに軽く触れると、主人公である渡辺君の世界が綴られている。
設定上は過去の回想ということになるのだが、ほとんどが現在形で語られている。
大学時代の話が主だ。
この渡辺君というのが不思議な人で、長編小説の主人公であるにも関わらず、人物像はぼんやりした印象だ。
オレ的には、そこがまた魅力的だった。
直子と緑という登場人物がいて、主人公と大きな関わりを持っている。
これら登場人物に起こることや会話は、よく分からない、不思議な面がある。
なぜそれは起きたのか、この会話はどんな意味を持つのか。
オレはそれを気にし過ぎないで読んだ。
書く方は色々考えているかもしれないが、これはどんな意味かなと、一つ一つを検証しながら読む必要はない。
国語の授業じゃないんだから。
だから、分からないものは分からないとして、それでいい。
読んでいて面白かった。
ユーモラスな表現や描写もある。
読後感がよくて、うっすら涙が浮かんだ。
『世界の中心で、愛をさけぶ』に日本の小説の発行部数第一位の座を抜かれたが、自分の中でのランクは天と地ほどの差がある。
〜印象に残った表現〜
「どのくらい好き?」
「春の熊ぐらい好きだよ」