ハサミ男 / 殊能将之




 読書家の方からオススメされて読んでみた。

 人によっては、ジョニー・デップさんの『シザー・ハンズ』が思い起こされるタイトルかもしれないけど、全く関係ない。

 500ページ以上なため、文庫にしては長い。
 その上、読んでいる最中で特に面白くなかったため、途中でやめようかと思った。

 ところが、後半ははまった。
 ヤラリタ〜、完全に騙された。
 まさに文章だからこそできるトリック。
 読み終わると、絶対に最初から読み返したくなる。
 その理由を語ってしまうと、この小説を台無しにしてしまうのでいえないが、読めば分かる。

 メフィスト賞受賞作ってことで、変わってんだろうなと思っていたら、やはり変わっていた。
 だけど、途中までは全く気づかない。

 映画化もされていて、インターネット上でちょっと調べてみたが、映画を観てから原作を読むと、面白みがだいぶ軽くなってしまうと思う。
 小説を読むつもりなら、映画の情報は知らない方がいい。
 逆に、小説を読んでからだと、映画の設定を聞いただけで、「映像表現だとこんなトリックを使ってるんだ」と分かってしまい、ニヤニヤさせられる。